Boot Camp、再び

以前に Mac mini に Boot Camp で Windows 10 をインストールした。目的は PC ゲームをしたかったからだ (this is a private diary) 。

でも結局、eGPU を有効化させることができず、Mac mini 単体では当然パフォーマンス不足なので、諦めることにした。そして Mac mini はいよいよ使いみちもなくなってきたので売却した。

そしてまた、Boot Camp にチャレンジした。今回は MacBook Pro に Windows 10 をインストールした。なぜまたチャレンジしたかというと、早く PC ゲーム環境が欲しくてしびれを切らしたからだ。

2 〜 3 日前に瀬戸さんがライブ配信をしていて、そのときに Windows ではみんなうまくいっているというのに、自分だけ Mac だからうまくいかない、みたいな話をしていた。ライブのチャットで、Boot Camp 使えば良いんじゃないかという意見があり、自分もそれに賛同してライブ終了後にコメントしたのだ。

https://www.youtube.com/watch?v=3U_85SLkrbg&lc=z23ostgbrlebzvnmjacdp434nircxg3r1jkmc3vqa2hw03c010c

自分の場合は瀬戸さんと違って超ハイスペックな Mac Pro を持っているわけではなく、自分の用途としてはゲームをやりたくて、ゲームを動かすためには性能的に eGPU が必須となっていたわけだが、それも Mac mini で試したときにはうまくいかなくて……。だから瀬戸さんの環境ではアドバイスできるけど、自分の環境ではできないとわかっていた。

しかし、自分でこのコメントを残して、ゲームが快適にできる Windows 10 環境がほしいという気持ちがまた再燃してしまった。というか Mac mini で Boot Camp を試す前からずっとその気持ちは持ち続けているのだが、それがまたさらに強まってしまった。

で、ダメ元でもう一度 MacBook Pro で Boot Camp を試してみた。もちろん eGPU を認識させることも念頭には入れていたが、もしかしたら MacBook Pro なら dGPU でも快適ではなくてもゲームができるかもしれないと思ったからだ。

そして試してみたら、なんと eGPU があっさり動いてしまったのだ。しかも、以前みたいに有志の UEFI などを使わずに……。

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Mac mini (2018) + Blackmagic eGPU Pro の組み合わせで Boot Camp 環境の Windows 10 を使用することはできない(たぶん……)

Mac mini のときにはどんだけがんばってもできなかったのに、なぜか MacBook Pro ではあっさり動いてしまったのが拍子抜けだ。

もちろん最初から認識できていたわけではない。少しだけトリッキーだったのはたしかだ。

まず、公式 (AMD) の Radeon ドライバでは eGPU を有効化させることはできない。自分が eGPU に使っているのは Radeon RX Vega 56 で、これと全く同じグラボ (自作 PC 用の dGPU) は存在するのだが、そのドライバを公式からダウンロードしても、インストールできない。やっぱり Mac mini のときと同じようにインストール時にエラーが発生してしまう。

じゃあどうしたかというと、BootCampDrivers を利用したのだ。適用したのは Mac mini のときと同じもの。これをインストールして再起動したら、なんと eGPU を認識してくれたのだ。

Mac mini のときはインストールはできても状況が変わらなかった。再起動したときに画面に何も映らなくなってしまうか、そもそも eGPU を認識しない状態で起動してしまうか。Mac mini は MacBook Pro のように dGPU を搭載していないので、そっちのほうがむしろうまくいくと思っていたのだがそんなことはなかったようだ。

ちなみに MacBook Pro の dGPU (Radeon Pro 560X) に関しては公式の Boot Camp 用のドライバを適用させることができた。これで MacBook Pro の dGPU と eGPU が共存した状態で使うこともできるようになった。

試した順序としては dGPU 用のドライバ (公式から) が先で、そのあとに eGPU 用のドライバ (BootCampDrivers から) を適用したので、最初は dGPU だけ (MacBook Pro だけ) でゲーム性能を試してみた。

FF15 ベンチマークでテストしてみると、「重い」判定と出た。dGPU のドライバも適用していない状態では「動作困難」と出たが、数値的には dGPU なしが 1,900 点台で、dGPU ありが 2,000 点台 (2,100 いってたかも?) くらいだから、あまり変わっていないとも言える。

ちなみにこのときのスクリーンショットを撮ったのだが、Windows 10 はスクリーンショットを撮ったあとはファイルとして自動的に保存されるのではなくクリップボードにコピーされる仕様らしく、ペイントツールでペーストしてそれを保存するか、スクリーンショットを撮った後に出てくる通知からビューワーを起動してファイルとして保存しなければならない。そのことをすっかり忘れていて取りそこねた。Windows ってなんでこんなにクソ仕様ばかりなんだろうね。それ以外にも Windows で作業しているときの操作感でいちいちイライラした。

それはさておき、じゃあ eGPU でどれくらい性能が向上したかというと、Full HD でならなんとかふつうに遊べそう、というレベルだった。動作判定でいうと「普通」だったり「やや快適」だったり「快適」だったりする。4K だと dGPU だけのときと同じくらいカクついていた。動作判定も、高品質だと「動作困難」だし、標準品質でも「重い」だった。

Full HD 軽量品質 Full HD 軽量品質 (フルスクリーン) Full HD 標準品質 Full HD 標準品質 4K 標準品質 4K 高品質
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あと個人的に気になったのが、同じ条件で試しても、何回もやるとスコアがかなりばらつくという点だ。これはおそらく、直接 PC に内蔵されているわけではないから、ケーブルを通してのデータ転送速度が Thunderbolt 3 でも安定しないのだろう。それからフルスクリーンにするとかなりスコアが下がる。これは Windows PC でもそうなのかどうかはわからないが。

感想としては、まあなんとかゲームもできるけど、想像していた以上に結果が出なくてちょっと残念ではあった。たしかに eGPU を使ってはいるんだけど、Windows 10 では macOS みたいに性能を活かしきれないということなんだろうか。Radeon RX Vega 56 は、dGPU (グラボ) ならもっと性能出ても良いはずなんだけど、この結果だとパフォーマンスは 30 % 以上下がっている気がする1

VR ができない

これでめでたしというわけではなく、実は VR ゲームができなかった。ゲームは起動できている2し、Oculus Quest との接続には USB 3 ケーブルを使用しているし、Oculus の PC ソフトではちゃんと認識していてエラーも警告も出ていないし、USB テストも OK だったのに、なぜか映像が Oculus Quest 側に映らない。

原因調べていろいろ試してみたけどダメだった。Oculus Link はサポートページによると Radeon Vega シリーズをサポートしているし、GPU の使用率をタスクマネージャーで見てみても、ちゃんと VR ゲーム起動中は動いているのに、なぜか映像が映らない。ゲーム音も聞こえるし、首を適当に動かすとメニューの選ぶときの効果音も聞こえるのに、映像は映らない。MacBook Pro 側につないでも eGPU 側につないでも結果は一緒。なぜ……。

Oculus に問い合わせてみたら、返答がテンプレだった。Oculus Quest と書いたのに Oculus Quest 2 として回答されていたし、Radeon を使っていると書いたのに GeForce の解決方法について言及されていた。内容見ていないようだ。がっかり。

まあそのテンプレの中に書かれていることはまだ試してないので、それをとりあえず試す予定だが、それでもダメなら、やっぱり Boot Camp はもうやめて、ゲーミング PC を BTO で (分割払いで) 買っちゃおうかなとかちょっと思ってたりする。本当は最強スペック構成で自作したいんだけど、金ないし。とりあえず BTO でそこそこのやつを買って、お金に余裕が出たら自作するのでも良いのかな、と。最初から最強にする必要もないのかな、と。まあ金があったら最強スペックで自作するので妥協でしかないんだけど。

それに仮に VR もうまくいったとしても、メインで使うのはやはり macOS で、MacBook Pro はメイン PC (というか Mac mini を売っちゃったので実質これしかない) なので、Windows 10 と macOS を行き来するのはかなりめんどくさい。そんなんじゃたぶんゲームもやらなくなるだろうし。

どこまでいっても Mac と Windows は相性悪い。

Windows ってやっぱりクソ

ああ、あともう一つ Windows のクソ仕様を思い出した。Windows って、インストールするときに Microsoft アカウントと紐付けると、Windows のユーザ名が、Microsoft アカウントのユーザ名の最初の 5 文字 (noraworld の場合は noraw) に勝手にされてしまい、しかも変更しようとすると、いったんユーザを削除して新たに作り直すか、レジストリをいじらなければならないというクソ仕様なのだ。

Windows 10 Pro なら Microsoft アカウントと紐付けずにインストールするオプションが (超わかりづらいが一応) 用意されているものの、Windows 10 Home だとそれすら存在しない。

前回 Mac mini でやったときに Windows 10 Pro にして、今回は、全く同じだとまた同じことになりそうだと思って、前回と違う方向でやってみようと思っていた (それでうまくいくかもしれないという希望を抱いていた) ので Windows 10 Home を選んだのだ。

Microsoft アカウントと紐付けないオプションがないのでどうしたかというと、インターネットに接続せずに進めた。インターネットに接続されていない場合に限り Microsoft アカウントと紐付けなくてもインストールが進められると以前に調べていてわかっていた (完全に忘れていた 1Password のメモにあってので以前に調べたのだろう) ので、その方法でやった。最初は忘れていて、接続していた Ethernet ケーブルから自動的にインターネットに接続されてしまったが、途中で気づいて強制終了して Ethernet ケーブルを抜いてからもう一度最初から始めた。

本当 Windows ってクソだね。

  1. eGPU はパフォーマンスが 20 〜 30 % ほど下がると言われている。 

  2. Oculus Quest と接続されていないとそもそもゲームが起動できないし、ゲームの音は鳴るので、ゲーム自体は確実に起動はできている。