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クレジットカードの支払いを数ヶ月間滞納していたことにより合計 5 枚のカードが自動解約となってしまった。

今まで合計で 15 枚ほどクレジットカードを所有してきた。その理由はそれぞれのサービスでポイント還元率などの利益を最大化するためだ。たとえば Amazon で買い物をするなら Amazon Mastercard を使うとか、Suica にチャージするならビューカードを使うとか。

だけどポイントって使わないと意味がないわけでいろんなクレジットカードで決済してポイントが分散すると使うのがめんどくさいし、結局使わなくて有効期限が来て失効してしまうなんてことも今までに何度もあった。

そして今回に関しては支払いを滞納してしまったことでポイントも同時に失効してしまった。合計で 3,000 円くらいは貯まっていたと思うんだけどそれも使えなくなった。

ポイントを使うことすらめんどくさがる自分には複数のクレジットカードを持つことは向いていないし、ましてや支払いを滞納してしまうようでは使う資格もないなと感じた。これは多くの人が警鐘を鳴らしていることだから耳タコかもしれないが、クレジットカードは支払いが 1 ヶ月以上先になるしお金を使っている感覚が薄れるので使いすぎてしまう。毎日 Money Forward で明細をチェックしているのに、いざクレジットカードの支払いが来ると、「あれ、今月こんなに使った……?」と思うことが何度もあった。それにクレジットカードだと利用してから明細が確認できるまで数日かかるのも地味に使っている感覚を忘れさせる要因の一つだなと思った。

そこで、デビットカードに戻ってみようかなと思った。もともと大学生のころはデビットカードを使っていて、社会人になってからクレジットカードを持ち始めた。当時、クレジットカードを持つことに決めた理由はポイント還元率の最大化ではない別の理由なのだが、それがまさにデビットカードの弱点であり今回の悩みポイントなので後述することにする。

クレジットカードはいわば借金のようなもので支払いを先延ばしにしているだけだ。次の給与日にいくら入ってくるかと支出がどれくらいになるかを計算して問題なければいいが、怠惰な自分はそのことをよく考えず、高いものでも必要だから早いうちに買っておこうとか、安物を買って後悔したくないとかいう気持ちで値段を気にせずにものを買う傾向がある。別にそれを否定するつもりはないがそれが支払いの滞納につながるならやはりちゃんとお金が貯まって支払えるようになってから買うのが良いだろう。分割払いなんてもってのほかだ。

デビットカードなら即時決済なので銀行口座の残高にある分しか使えない。だからなにかイレギュラーな買い物や高額な買い物をするときには残高が問題ないかどうかに加え次の給与や報酬の受取日までに生活できるかどうかを常に確認する必要が出てくる。極力手間は省きたいと思っている(みんな思っているだろう)が、こと金銭的な事柄に関してはこの手間を入れたほうがお金を使っている感覚が生まれ無駄遣いが減るだろう。第一、銀行口座にある分しか使えないので残高が足りなければそもそも買い物ができないわけだし。

ということで今後はクレジットカードは使わないようにしてデビットカードでやっていこうと思ったのだが、ここでデビットカードの弱点を思い出した。

  • 基本的にクレジットカードよりも還元率が低く付帯サービスが少ないことが多い
  • 不正利用の際の補償が貧弱
  • 月額サービスや公共料金の支払いで決済できないことがある
  • 利用明細が確認できないことが多い

基本的にクレジットカードよりも還元率が低く付帯サービスが少ないことが多い

クレジットカードだと還元率が 1% 以上のものがたくさんあるがデビットカードの場合、調べた限りだと一番還元率が高いもので楽天デビットカードの 1% だった。それ以外のデビットカードは 0.2% だったり 0.5% だったり 0.8% だったりすることが多い。これは長らくクレジットカードを利用してきた自分からすると少し物足りない感じがある。まあでも支払いを滞納したことでそれまでのポイントが失効したり自動的にリボ払いに変更されて金利手数料を取られることに比べればまあ許容できる範囲ではある。

また、クレジットカードには空港でラウンジが使えたり海外での保障があったりなどのサービスが付帯することが多いがデビットカードではそれはあまり見られない。

不正利用の際の補償が貧弱

また不正利用に関してもデビットカードは補償が弱い傾向にある。クレジットカードの場合は不正利用であることが証明できて、かつ引き落とし前だった場合は基本的には全額補償されることが多い。しかしデビットカードだと全額補償は稀で、たいていの場合は補償がないか、年間 100 万円までという上限が設けられていることが多い。楽天デビットカードもそうだ。

ただし月々の利用可能額を調整することができるデビットカードもあるのでそれで対応することはできる。

月額サービスや公共料金の支払いで決済できないことがある

サブスクサービスなどではデビットカードが使えないことがある。形式としてはクレジットカードとまったく同じなのだが、実際にサブスクサービスで登録しようとすると「利用できないクレジットカードです。」というエラーが表示されて使えなかったりする。公共料金に関しても同じ。これは毎月の支払いの際に引き落としできなかった際にカード決済代行会社で対応できないケースがあるからということらしい。

この場合はもうクレジットカードを使うしかない。まあデビットカードを使うのは日々の買い物や大きな買い物での使いすぎを防止するための目的で、毎月固定の支払いだけならクレジットカードを使ってもいいかなという妥協はできるのでこれもそんなに大きな問題ではない。

利用明細が確認できないことが多い

個人的に一番厄介だと思うのがこれだ。利用明細が確認できないことが多いことだ。自分は Money Forward を使って家計簿を自動化しているのだが、デビットカードを使用すると明細にどこで使ったかが表示されない。実際、過去にデビットカードを使っていたとき は利用明細が「デビット 1 VISA-123456」のように表示されてしまう。これだといったいどこで使ったのかがわからない。実際同じことを不満に感じている人はいるようだ。

デビットカードで決済すると、リアルタイムに自分の銀行口座から引き落としされるんだけど、明細には「どの店で利用したか」という情報が残らないっぽい。なので、マネーフォワードと連携していても「この5000円何に使ったんだっけ?」というのがわかりづらい。

楽天銀行のデビットカードはいいぞ - oinume journal

ただし、決済した店名は表示されず、「デビット」の後ろに決済番号?が表示されるのみです。

マネーフォワードMeデビットカードでも連携すれば記録されますか?項目の入… - Yahoo!知恵袋

楽天デビットカードの場合は店舗名が表示されるらしいがそれまでに数日時間がかかるらしい。

「楽天銀行デビットカード」は店舗名が表示さされました。ただし、店舗名表示まで3日くらいのラグがあります。表示されるまでは「デビット 7XXXX」のような表示担ってしまうので注意してください。

マネーフォワードはわかりにくい?購入店舗がわからない問題を解決! – harunohi

これだったらまだマシかなと思ったが、Money Forward にデータを取り込む際、最初にどこで使ったかがわからない形式で取り込まれて、そのあと正確な明細が表示されても Money Forward 側では分類を自動でしてくれないというデメリットがあるらしい。最初に取り込まれた段階でしかこの自動分類機能が機能しないようだ。

Money Forwardではおそらく、最初に読み込んだときの明細名で自動的に分類するのだと思います。読み込んだときは「VISAデビット」としか明細に記録されていないため、分類されません。 (正確には「VISAデビット」という名称のときに食費に登録すれば後の明細は食費に分類されます。しかし、ホームセンターで使っても駅で使っても食費に分類されてしまいます。)

_[デビットカードは店舗名が表示されるのか検証した Zumi blog](https://web.archive.org/web/20240523154249/https://www.zumid.net/entry/debitcard-store-name/)_

クレジットカードをあまり使いたくない理由が使いすぎてしまうことで、家計簿をつけるのはそれを抑制するための手段の一つなのにそれがめんどくさくなってしまうのは本末転倒な気がする。毎回手動で分類をしなければならないのはめんどくさい。

申し込むなら楽天デビットカードだが……

還元率が 1% と、クレジットカードと遜色ない還元率を誇り、月々の利用可能額が設定でき、かつ利用可能額も数日経過すれば確認できる楽天デビットカードが今のところの個人的な有力候補である。

メインバンクが UFJ 銀行で、かつて UFJ の VISA デビットカードを利用していたので、めんどくさいこと考えずにただデビットカードを使いたいならこれをまた新規発行することもできる。しかし還元率は 0.2% と少ないし、前に使っていたからわかるが UFJ VISA デビットは利用明細が表示されない。数日経過しても「デビット 1 VISA-123456」みたいな形式のままなので毎回分類を手動で設定したりどこで使ったのか自分でメモをしたりする必要がある。利用記録は自動で取得してくれるがそれ以降は現金で家計簿管理するのと大して変わらなくなってしまう。

楽天デビットカードだったらまあ一応は利用した店舗名などがクレジットカードと同様に表示されるし、クレジットカードは数日経たないとそもそも明細は表示されないのでここはどっこいどっこいな気がする。限度額が設定できるのもいい。

なにより手に入るポイントが楽天ポイントというのも使い勝手がいい。というのも楽天デビットカードの利用で貯まった楽天ポイントはそのまま次のデビットカードでの決済に使える(50 ポイントから利用可能)。

デビットの支払にポイントを使う|楽天銀行

これならうっかり使い忘れて失効するという心配もないしわざわざ会員サイトにアクセスして商品券などと交換する手間もない。デビットカードを使っていれば勝手に貯まるし勝手に消費される。無駄がない。

だからもしデビットカードを本格的に使うなら楽天デビットカード一択なのだが、楽天デビットカードを使うには楽天銀行を開設する必要がある。楽天銀行を使ったことがない自分からするとこれが楽天デビットカード特有のデメリットとなる。デビットカードのためにわざわざ口座を切り替えないといけないのかという……。

もちろんメインの口座は UFJ に据え置きで、普段使いの口座として楽天銀行を開設して利用するってこともできなくはないが、毎回使う分を UFJ から楽天銀行に移すという手間が発生するし口座はなるべく一つにまとめておきたい。貯金用と分けたいなら UFJ も楽天銀行も一つの銀行口座に紐づくかたちで積立用の口座も作ることができる。こっちのほうが手数料とかもかからないし便利である。

つまり、ここは大きな決断ということになる。自分はだらしないから今後はもうクレジットカードの利用は(クレジットカードしか使えない場合を除き)やめてデビットカードメインでいくとはっきりと決めれば楽天銀行への移行も決断できるのだが、まだなかなかそこまで踏み切れない。Money Forward での利用明細の手動編集の手間がどれくらいめんどくさいのかとか、デビットカードが使えないサービスがどれだけ多いのかとか使ってみていろいろ気づくこともあるだろう。そのために銀行口座を移行するのはちょっとリスクもあるかなと思う。

さて、どうしたものか。