ドメインオタクの自分がかつて所有していたドメインたち
身辺整理の過程で手放したドメインたちを紹介する。
はじめに
最近、プライマリードメイン(メインで使用しているドメイン)である noraworld.com
の DNS レコードを整理した。別に整理する必要は特になかったのだが、大掃除をするようなものである。
現在所有しているのはこのドメインのみなのだが、もともとはドメインオタクで、かつては 15 〜 20 個ほどドメインを所有していた。ドメインに関する整理のついでに今まで取得したドメインについてまとめてみようと思う。
ドメイン一覧
⚠️ 本記事で記載したドメインは(noraworld.com
を除き)すでに筆者の手元にはないので、悪意ある第三者が取得し悪用している可能性がある。そのためリスクを理解せず不用意にアクセスしないよう注意されたし。
ドメイン | 登録日 | 失効日 | 削除日 | レジストラ |
---|---|---|---|---|
noraworld.com | 不明 | GoDaddy | ||
noraworld.jp | 不明 | 2023/03/31 | 不明 | ムームードメイン |
noraworld.blog | 2016/11/23 | 2022/11/23 | 2022/11/23 | ゴンベエドメイン |
noraworld.net | 不明 | 2022/07/31 | 不明 | Google Domains 1 |
noraworld.io | 不明 | 2022/12/23 | 不明 | GoDaddy |
noraworld.me | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
noraworld.dev | 不明 | 2023/03/01 | 不明 | Google Domains 1 |
noraworld.media | 不明 | 不明 | 不明 | Google Domains 1 |
nora.to | 2018/06/05 | 2022/05/10 | 2022/06/04 | ゴンベエドメイン |
nora.dev | 不明 | 2022/03/01 | 2022/03/30 | Google Domains 1 |
nora.world | 2016/12/04 | 2022/12/03 | 2022/12/03 | ゴンベエドメイン |
kosu.ke | 不明 | 不明 | 不明 | EAC directory |
cyberch.net | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
cybernet.social | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
blankpag.es | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
ffchecker.com | 不明 | 2023/04/07 | 不明 | ムームードメイン |
deshikai.com | 不明 | 2021/08/23 | 2021/09/22 | Google Domains 1 |
これですべてであるという保証はない。自動更新を有効にしていないなどの理由で、こうやって表にまとめる前に失効してしまい忘れ去られたドメインたちもあるかもしれない。実際、この表自体は 2022 年 3 月 26 日にメモとして作成した2が、この時点ですでにドメインの利用や新規取得から手を引いて久しく、すでに失効しているものや記録されていないものもあった。
「不明」となっている部分は過去の支払い請求書など調べればわかるかもしれない。気が向いたら調べてみようと思う。
noraworld.com
唯一、現在も所有しているプライマリードメイン。先述した DNS レコード整理の過程で SOA, NS, MX, SPF レコード以外は削除してしまったのだが、少し前まではこのドメインで ポートフォリオをホスティング していた。とはいってもドラフトで簡素なリンク集だけ作って結局そのまま数年以上放置してしまったので、もはやこれも残しておく必要はないなと思い GitHub Pages もオフにした。また、かつてはブログ、日記、Mastodon などのウェブサイトをこのドメインでホスティングしていた。その大半は、後述する noraworld.jp
を引き継いだものとなる。
現在は Google Workspace (旧 G Suite) のプライマリードメインとして設定しており、Gmail のメールアドレスに使用している。それ以外の用途では使用していない。
noraworld.jp
記憶する限りでは一番最初に取得したドメイン。noraworld.com
は最初、業者にサイバースクワッティングされていて高額な値段で販売されていた。詳しくは 30 万円のプレミアムドメインだった noraworld.com を取得しました に書いたとおりだ。
本当はこの段階ですでに noraworld.com
を取得したいと思っていたが、当時は大学生、そして値段も約 43 万円でとても手が出せる金額ではなかったので、この時点ではなくなく諦め代わりに noraworld.jp
ドメインを取得した。以降、noraworld.com
を取得するまでの間、プライマリードメインとしてポートフォリオやブログ、日記、Mastodon 等に使用していた。
なお Google Workspace (G Suite) を契約したのは noraworld.com
が初めてなので noraworld.jp
ではメールは利用していない。メールを独自ドメインで利用するという構想はこのころからあったような気がするが、将来的に noraworld.com
を取得すると決めていて、いずれドメインを変更することになるなら、noraworld.jp
でメールを利用するのはのちの移行作業がとても大変になると思いあえて使わなかったんだったと思う。ウェブサイトはリダイレクトをすればいいが、メールではできないので(転送はできるけど)。
noraworld.blog
もともとブログは blog.noraworld.jp
で運営していた。その後、日本時間 2016 年 11 月 22 日午前 1 時に .blog
ドメインが利用できるという情報を得て、これはブログに最適なドメインだ! とテンションが上がり利用開始された直後に取得しブログでの利用を開始した。
blog.noraworld.jp
も noraworld.blog
も Ghost というブログ用の CMS で運営していたが、静的サイトジェネレータである Jekyll に移行し独自ドメインは使用しない 方針にしてから手放すことを決断した。過去のコンテンツ(ブログ記事)は引き継いでいるが Jekyll ではこれらのドメインは使用していない。
noraworld.net
パブリック IP アドレスやブラウザのリクエストヘッダ(言語やリファラ等)を確認したいときに、毎回外部のウェブサイトにアクセスするのがプライバシー的に気持ち悪いと当時大学生の自分は思っていた。また、技術的知見を深めるという目的や PHP への単純な興味で、これらを確認するためのウェブサイトを自分で作りたいと思った。そのときに利用していたのが noraworld.net
だった。コードは今でも GitHub に残っている。
大学のころはウェブのセキュリティを学ぶ機会が多かったのでそれに影響されてインターネット上でのプライバシーも過剰に配慮していた時期があり、若気の至りで作った個人用のウェブサイトだったので、次第に使わなくなり、ドメインを整理するタイミングで特に迷いもなく手放すことを決定した。
noraworld.io
大学時代に現在時刻をリアルタイムで表示したり Base64 のエンコード・デコードを行うツールを自作したかったので JavaScript で実装して GitHub Pages で配信する際に利用していた。すでに同様のツールが世の中に大量に存在していることはもちろん知っていたが、(Base64 等の)仕組みを理解するため、技術力を高めるため(Bootstrap を勉強として使ってみたかった)に趣味として作った。
ドメインは手放すことになったがもとから GitHub Pages で稼働しているため、ウェブサイト自体は今でも noraworld.github.io/utils/
で利用可能である。リポジトリはかつて noraworld/noraworld.io
という名前だったが独自ドメインを使用しなくなってこれはふさわしくないと思ったので noraworld/utils
にリネームした。
余談だが noraworld.net
に関しては VPS で稼働させていて(パブリック IP アドレスなどを取得するためにはサーバが必要)、その VPS も今は契約を終了しているので利用できない。
noraworld.me
この記事の執筆をし終えたころに思い出した3のだが、たしか noraworld.me
も持っていたはず。でもメモの一覧にはなかったし、今の今まで忘れていたので、これもどこかのタイミングでいつの間にか失効してしまったようだ。自動更新をオフにしていたのか、あるいは大学時代の支払い方法が無効で失効してしまったのかもしれない。というか、持っていたよな? 持っていた気がする。え、持ってなかったっけ? あれ、本当に記憶が曖昧だ……。持っていたと思うんだけど、はっきりしない。
まあこの曖昧さからもわかるとおり、これも結局は使わなかった。それは確実だ。なにかに使おうと思っていた、ということもなかったと思う。単純に名前空間の確保のために取っておこうと思って取っておいたものだったと思う。もはやいつどこで取ったかも覚えていない。
noraworld.dev
.dev
ドメインが登場したときに名前空間の確保のために取得した。しかし、この時期すでにドメインを利用する以前に自分でサーバを管理してウェブサイトを運営することには飽きていた、というか ブログを Ghost から Jekyll に移行した で書いたとおりデータの管理ポリシーの観点から自前のサーバに大事なデータを貯めるようなウェブサイトを作ることにモチベーションが持てなくなっていた。いつか使うかもしれない、そのときに他の人に取られていたら取得しなかったことを後悔する……と思って取得しただけで、結局使うことはなかったので手放すことに。
noraworld.media
旧日記サイトと Mastodon の画像配信用に取得したドメイン。当初はフロントと同名のドメインで、かつウェブサーバと同じストレージに画像をホスティングしていたが、画像配信を AWS S3 に移行する過程でドメインも専用のものを割り当てたいよなあということでこのドメインを利用していた。
Wikipedia の画像を管理する Wikimedia というネーミングから着想を得た。画像をホスティングするドメインをフロントのドメインと分けるということはよく行われているのだが4、.media
を使う例は今までに見たことがない。個人的には .media
はこの手の用途にかなりぴったりのドメインだと思っているのでもっと普及してほしい。
nora.to
短いドメインということで、独自の短縮 URL サービスを作ろうと思って取得したドメイン。Twitter の t.co
や Google の goo.gl
5 などの自前版だ。
ブログをはじめ、その他様々なウェブサイトを自分で作って運営していると、欲が出て短縮 URL サービスも自分で作って利用したいと思うようになってきた。また、このころ大学生で技術的な興味も旺盛だったこともあり、今まで意外に触れる機会のなかった Python を触りたいと思い、Django でこのサービスを作りたいと思っていた。
しかし構想を練っていただけで結局作らずじまいになりドメインもそのまま手放すことに。
nora.dev
noraworld.dev
と同様の理由で取得した。利用開始して間もないころだったので短いドメイン名も取得し放題の時期だった。noraworld.dev
と同様、結局使わなかったので手放すことにした。
ちなみに nora.dev
はプレミアムドメインに設定されていて、年額 3 万円以上だったのを覚えている。それもあって、希少なドメインを今後使いたいとなったときに、今は取れることがわかっているのに取らずに、本当に使いたいときに取られているということになったら悔しいのでとりあえず確保しておきたかった。
nora.world
インターネット上で主に利用しているユーザ名である noraworld
のドメインハック。この当時すでに noraworld.jp
をプライマリーで利用していたし、将来的に noraworld.com
をプライマリーに差し替えることも決めていたので、これをプライマリーに据えようということは考えていなかった。ドメインハックしたドメインを持っているのはたしかに気持ちがいいんだけど、個人的にはあまりそれをプライマリーで使いたいという気持ちにはなれず、.com
などの一般的に使われているほうをアイデンティティとしたいという気持ちが強かった。そのため、結局所有しているだけで一度も使うことはなかった。メールアドレスに使いたいとほんのちょっとだけ思っていた時期もあったんだけどね。
ちなみに取得のきっかけは、大学時代にサークルのクリスマス会に参加し、そのあとの飲み会でサークルの後輩から「nora.world
って持ってるんですか」と聞かれたことだ。RCCクリスマス会のようす の最後に書いてあるとおり。この当時使っていた Twitter アカウントは削除してしまったのでウィジェットが展開されていないが、https://t.co/MBWMsVISyD
となっているのが nora.world
にリダイレクトされるようになっている。ちなみにこの記事を執筆している現時点では GoDaddy が販売用に取得(サイバースクワッティング)しているようだ。
kosu.ke
本名(下の名前)のドメインハック。親やその関係者と連絡を取る際のメールアドレスを設定するために取得した。aoki@kosu.ke
という最強アイデンティティのメールアドレス6だったのだが、このときすでに noraworld.com
を取得しており、こちらのメールアドレスを利用して長らく経っていたので、今さらこれをプライマリーに据えることに対するときめきや興奮はなかった。だからこそ親との連絡手段として使うということにしたし、そもそも親との連絡手段のためだけに取得することを決めたわけだし。
もともとメールアドレスではなく SMS (電話番号宛のショートメッセージ) でやり取りしていた。そして、親とは不仲で、なるべく連絡をしたくないと思っていた。だけど親からは連絡手段を絶つなと言われており、絶つと警察を呼ばれる可能性がある。実際、しばらく連絡を絶って警察を呼ばれそうになったことがある。そうなっては厄介なので、連絡手段は保持しておかなければならない。
しかし iPhone の SMS には問題があって、スクリーンタイムに標準のメッセージアプリ追加することができない。厳密にはできるのだが、試そうとすると重要な連絡が受け取れなくなる可能性があるという警告が表示される。それに、2 要素認証などで利用することもあるので、これをスクリーンタイムに入れるのは現実的ではなかった。
じゃあどうするか、ということで、親との連絡手段専用のメールアドレスを作って、それを Gmail などのふだん使うのとは別のメールサービスに紐づけて使う、ということにした。ちなみにメールサービスは Zoho を選んだ。無料、かつマイナーではないが自分で使おうと思わないものを選定基準とした。そして Zoho のメールアプリをスクリーンタイムに登録することで、通知を受け取る時間帯は限定し、それ以外は自分の生活や仕事に集中できるよう図った。
ところが、親は携帯電話のキャリア以外を迷惑メールに登録しており、最初は届かなかった。後にそれを解除してもらい送れるようになったのだが、結局なんやかんやあって、また SMS に戻されてしまった。
ちなみに .ke
ドメインはケニアの国別ドメインなのだが、これは Squarespace (Google Domains) や GoDaddy などの世界展開するレジストラをはじめ、お名前.com やムームードメイン、ゴンベエドメインなど、日本の主要なレジストラも軒並み .ke
ドメインの取得・管理に対応していなかった。なので、EAC directory という、ケニアのよくわからんレジストラを使用しなければならなかった。
上述したレジストラほどの信頼性はなくて、取得前に問い合わせをしたときのサポートが少し雑だった。それに、自分で手放す決断をする前にすでに解約されていた。自動更新を明示的にオフにしたり手放す手続きを取ったわけではないのだが、気づいたらなくなっていた。メールなどの連絡も一切なかった。このドメインはここでしか取れなかった7し、気づくよりも前からもうすでに SMS での連絡に戻されていて使用していなかったので、今回のケースではまあ別に困ることはなかったのだが、やはりドメインを取得するときは信頼するレジストラに限るなと思った。
cyberch.net
大学の卒業研究で使用したドメイン。卒業研究の詳細は 卒業論文 に記載されているが、簡単に説明すると SNS のシェアボタンが設置されたウェブサイトがハッキングの被害に遭った際、攻撃者が SNS にログインしていれば、その SNS の運営会社と連携してアカウントから個人を特定できるのではないか? という仮説をもとに検証をし論文にまとめた。その実験の際のウェブサイトとして掲示板を用意したのだが、その掲示板のドメインに使用していたのが cyberch.net
だ。卒業研究のために取得したドメインで、卒業すれば不要になることは取得前からわかっていたので自動更新もオフにしていた。そのため 1 年が経過したタイミングで解約された。
なお、掲示板のソースコードは cyberch で公開されている。ただし、README にも記載されているとおり、自分で実装したわけではなく KENT WEB で配布されている 電子掲示板 LIGHT BOARD を一部改変したものである。実験のために SNS シェアボタンを設置する必要があったため、その部分を改変している。
cybernet.social
cyberch.net
同様、大学の卒業研究で使用したドメイン。cyberch.net
が掲示板をホスティングするドメインだったのに対し、cybernet.social
は Mastodon をホスティングするドメインとして使用していた。
見栄えのために(Mastodon のシェアボタンだけでは見た目的に不自然だと思ったので)Twitter や Facebook のシェアボタンも掲示板に設置していたのだが、Twitter や Facebook は自分で運営しているわけではないので、仮に掲示板にアクセスしたユーザが Twitter や Facebook にログインしていたところで、アクセスログを閲覧することは当然できない。しかしそれでは実験にならないので、自分で運営できる SNS として、当時流行っていた Mastodon をホスティングしシェアボタンの読み込み時に取得したアクセスログを解析する、ということをしていた。
当時のソースコードは cybernet で公開されている。こちらも本家 Mastodon のソースコードを借りて利用したものになるが、Mastodon は GitHub で開発されているのに、なんでフォークしなかったんだろうな。当時は GitHub で管理していなかったからだったかな。卒業論文 も卒業してしばらく経ってから公開しているからな。
blankpag.es
大学時代から長いことずっと Vimium というブラウザ拡張機能を愛用している。Vimium に限らずブラウザ拡張機能はブラウザ規定の新しいページ(新しいタブを開いたときに表示されるデフォルトのページで、ウェブサイトではない)では機能しない。なのでブラウザ規定の新しいページを開いたときには、いったんどこか適当なウェブサイトにアクセスして、そこからショートカット(ブックマークを確認したり開いているタブ一覧を確認したり)を実行する必要がある。なので、規定の新しいページではなく特定のウェブサイトをホームページに設定することで、新しいタブを開いたときにすぐに Vimium のショートカットを使うことができる。
ただし、なんでもいいって言ってもアクセスまでに時間がかかるようではストレスになるし、ただ Vimium のショートカットを使うためだけにアクセスするサイトなので、中のコンテンツはどうでもいい。であるなら、ただの真っ白なページを表示させるのが、表示速度的にもいいのではないだろうかと思い、それを GitHub Pages で配信するためのドメインとして blankpag.es
を取得して使用していた。.es
はスペインの国別ドメインだが主要なレジストラで取得できる。
今でも Vimium は使っているものの、ブックマークは一切使わなくなったので新しいタブを開いた直後に Vimium のショートカットを使えるようになる恩恵はなくなった。というかそうじゃなくてもブックマーク一覧から所望のページを新しいタブで開くことは(Shift を押しながらで)できたはず。わざわざ新しいタブを開いてからブックマーク一覧やタブ一覧を開くメリットがどこにあったのか、今となっては思い出せない。
それに、ページ読み込み速度で言うと、そのページにアクセスするために取得するコンテンツの容量がどれだけ軽いかってことはたしかに大事なのだが、それよりもキャッシュが効いているかとかサーバの性能がよくてレスポンスが速いかどうかとか、サーバ側のネットワークが太いかどうか(日本でアクセスするなら日本にサーバがあって物理的に距離が近いなどの要因も含む)とか、そういった要素のほうが重要だったりする。実際、その当時使っていたときも www.google.com にアクセスしたほうが速度的にも速かった。だったら Google をホームページにすればいいじゃん……って自分の脳内でツッコミを入れていたりした。そのまま検索欄に Vimium のショートカットでフォーカスを当てれば検索もできるし。
このドメインはメモに残っていなくて、気づいたら手放していた。kosu.ke
のように勝手に解約されたわけではなく有用性がないことに気づいて自動更新をオフにしたから解約された気がするんだけど、記憶が曖昧で全然覚えていない。配信用のリポジトリとして blankpage が見つかったので思い出した。ほぼ空の HTML を配信するだけのリポジトリだが。
ffchecker.com
Twitter のフォロー・フォロワーの関係(通称 FF)を一覧で見ることができるサイトを Rails で実装し、それをホスティングする際に使用するドメインとして取得した。これは今でもそうなのだが、大して交流もないのに相互フォローにはなったものの、相手がフォローを外していたときに、なんで交流も興味もない相手のつぶやきが自分のタイムラインに表示されているんだ、となってしまう性格なので、自分はフォローしているが、もう自分をフォローしていない相手を一覧で表示してフォローを外すために作ったのがきっかけ。しかし結局このドメインは利用せずに手放すことを決断した。
一応実装はしていて、ソースコードは ffchecker で公開されているのだが、実際にこれをウェブサイトとして公開した覚えがない。公開していたらリポジトリの Website の設定に入れているはずだが、久しぶりにこのリポジトリを開いたときにも設定はされていなかった。ということは、将来的にはウェブサイトとして公開して運営するつもりだったが、大した有用性もないし、個人で使うにしてもローカルで立ち上げて確認する程度で済むから、結局やらずじまいだったのかもしれない。
ちなみに ffchecker は Twitter の FF をチェックする実装だが、それの Mastodon 版である mastodon-ffchecker も過去に作っていたようだ。これも実際に使っていた覚えがあまりないんだよな。
deshikai.com
メンタリスト DaiGo さんが運営する D ラボ8の、非公式コミュニティである弟子会で使用されていたドメイン。とはいっても自分がそのサイトを運営していたわけではなく、ドメインも最初は別の管理者の人が所有していた。
ところが自分が参加してからすぐに、この弟子会は事実上の解散となった。一応 Discord のコミュニティは残ったが、オフ会のようなものは開催されなくなった。それに伴い deshikai.com
もサイト運営をやめドメインも手放することになったようだ。ドメインが解放されたのを見て、いずれまた復活するかもしれないが、そのときにまったく関係ない第三者が(主にサイバースクワッティング目的で)取得していて高額で販売されている、ということがないように、自分が取っておいてそのときが来たら譲渡しようと思っていた。
しかしそんなときは来るかどうかもわからないし、そもそも自分はそこまで弟子会の活動に積極的に参加していたわけではなかった9、それに加えてドメインを整理していらないものをどんどん手放すようになっていたので、これももういらないよなということで手放した。なので自分としては譲渡するかもしれないときのためにただ保有していただけに過ぎない。
お名前.com を使わなかった理由
日本でドメインを取得するとなったら、一番メジャーなレジストラの一つがお名前.com である。ただ、お名前.com を使ったことは一度もない。
理由はよくないウワサをよく聞いていたからだ。自分で使ったことがないので正確なことは言えないが、ドメインを取得する際、WHOIS 情報公開代理をするかどうかの選択肢がデフォルトでオフになっているらしい。設定を変更せずに登録すると本名や住所などの個人情報が全世界に公開されてしまう。そして、あとから WHOIS 情報公開代理に変更する場合には書面や身分証明など非常に煩雑な手順を踏まなければならない。それが嫌なら、ドメインが執行するのを待って改めて登録する必要があるが、ドメインは最低でも 1 年ごとに更新されるから、登録直後に発覚したらそこから 365 日待たないといけないこと、また失効してからすぐに再取得しないと他人に取られてしまう可能性がある。
2016 年のインターネットではそんな悪評を綴るブログ記事などがわんさか出てきた。2025 年の今、改めて検索してみるとそういったサイトは一切見受けられないので、もしかしたら今は改善されているのかもしれない。いずれにしても、そんな話を聞いたら利用したくないという気持ちになり、はじめにドメインを取得するときから今まで一度も利用したことはない。
幸い自分は事前に情報を得ていたのでこの問題を回避することができたが、大学時代の先輩がまさにこの問題に引っかかって、お名前.com で取得した最初のドメインをプライバシー(WHOIS 情報に個人情報が乗ってしまった)の観点から使えないと判断し、別のドメインを取得して使っていた。
複数のレジストラを利用していた理由
理由は各々異なるのだが、同じドメインでもレジストラによって料金が違ったり、そもそもそのドメインに対応していなかったり、プレミアムドメインの取得代行に対応しているレジストラが限られたり、いろいろである。noraworld.com
を GoDaddy で取得・保有しているのは、30 万円のプレミアムドメインだった noraworld.com を取得しました に書いたとおり、まさにプレミアムドメインだったからである。
あとは WHOIS 情報公開代理ができるのかどうかも重要である。.jp
ドメインは本名だけは公開されてしまうとかそういう細かいルールもあったりする。コントロールパネル(ドメイン管理画面の UI)が使いやすいかどうか、信頼性なども加味していた。後半からはもっぱら Google Domains (現 Squarespace) を使うことが多かった。
ドメインを積極的に利用していたころは VPS や AWS 等のサービス上でウェブサーバを自前で持っていたこともあってそれほど意識していなかったが、今思えば転送設定の柔軟性なども一つの選定理由に挙げられるかなと思った。詳しくは Cloudflare は信用できない に書いたとおり。
おわりに
過去に所有していたドメインは手放すと第三者が取得して悪用される危険性がある。悪用されなくても、うっかり更新を逃して失効してしまった、あるいは手放したけどもう一度ほしくなった、というときにサイバースクワッティングされていて高額な値段で売りつけられる可能性もある。だから過去に持っていたドメインはあまり公表するべきではないのだが、自分はもうドメインに対して執着がない、いやむしろ今は独自ドメインを使用しないことに執着しているので、かつては真逆の性格、つまりドメインオタクであったということを記録として残しておくため、また、結局使われなかったドメインたちを供養するために、この記事を執筆するに至った。
今後新しくドメインを獲得することはおそらくないだろうが、ドメイン自体はいまでも好きだったりする。ウェブサイトを見たときに、このドメインおしゃれだな、かっこいいなと思ったら他人に紹介したくなったりする。ドメインに関する豆知識やオタク知識(.me
はモンテネグロ、.io
はイギリス領インド洋地域、ドワンゴが保有する .nico
など)はわりと知っていたりする。こうしてかつて持っていたドメインを眺めていると、感慨深いものがあるなと思った。
自分用メモ: この記事を執筆したので プライベートメモは削除 した。 ↩︎
「
.me
はモンテネグロ」って書いたとき。 ↩︎たとえば
youtube.com
に対してytimg.com
(動画のサムネイル画像配信用)、twitter.com
/x.com
に対してtwimg.com
(ツイート / ポストの添付画像配信用)など。 ↩︎今年の 8 月に完全に終了したらしい。だいぶ前(2019 年 3 月だったらしい)に新規利用ができなくなるのは知っていたが、すでに発行された URL も利用できなくなったのが今年の 8 月だったのは知らなかった。Google、URL短縮サービス「goo.gl」を2025年8月に完全終了へ - ITmedia NEWS ↩︎
しかも入籍して苗字が変わっても同じドメイン名でエイリアスを貼ることで対処可能! ↩︎
本当にここだけではないだろうが日本からでも取得できるレジストラの中で一番まともそうに見えたのがこれだった。 ↩︎
当時はぬこみこ動画という名称だった気がするし、すでに D ラボになっていた気もする。 ↩︎
一応幹事的なことは一度だけやったことはあったが。というかそもそも自分が参加してから比較的すぐに解散してしまったというのもある。 ↩︎
もしよければページ下からこの記事のリアクションをつけてもらえるとありがたいです。このブログは収益化をしていないため、みなさんのリアクションが更新継続の励みになります。