海外生活の夢は潰え英会話が楽しかった頃の郷愁を思ふ
正直なことを言えば渡航する前から海外を拠点に生活ができるビジョンはあまり立っていなかったし、海外生活という目標がなくなったことにより、それまでほぼ毎日やっていたオンライン英会話も続かなくなって、まあ結局こうなったかという脱力した気持ちと、もう気の知れた先生とは話すことができないかもしれないという哀愁を語る。
英会話レッスン
今日になって昼夜逆転がやっと直った1ので久しぶりに英会話レッスンをしてみようかなという気分になった。
しかしレッスンを予約しようと思ったら、お気に入りの 3 人の先生のスケジュールがどれも空いていなかった。予約が先になるとかではなく、まったく空いていない状態だった。
この 3 人の先生は特に話しやすくて楽しく、すっかり常連になっていた。去年までは、特に理由がない限りはほぼ毎日レッスンをしており、やる気がなくてレッスンに参加できない期間があってもそれほど長く空くことはなかった。
しかし今年に入ってからわりとサボりがちになった。2 月くらいまではコンスタントに続けていたが、3 月に入ったあたりからだんだんと継続力を失い、今となってはほとんどやらなくなってしまった。
その理由は自分の中ではわりとはっきりとしている。海外生活という目的を失ったこととスケジュールを合わせることに心理的な負担を抱えていたことだ。そしてそれに加えて、今回お気に入りの先生とも予約が取れなくなってしまった。
オーストラリアでの生活
去年の 7 月末から 10 月末にかけての 3 ヶ月間、オーストラリアで生活をしていた。ワーキングホリデービザを使っての渡航だった。当初の予定では現地で仕事を見つけて働きながら生活をし、海外生活というものがどんなものなのかを肌で体感するとともに今後の選択肢を広げるための足がかりとする手筈だった。
ところが現実は厳しかった。COVID-19 も明けて多くの人がオーストラリアに集まっていたこともあり、全然仕事が見つからなかった。主にエンジニアや事務系の仕事をしようと思いオンラインで応募していたのだが、100 社程度送っても採用どころか面接すらできなかった。これは人が多く集まりすぎて人材が過剰に供給されているというのもあるが、ワーキングホリデービザでは最大半年間しか同じ雇用主のもとで働くことができないという制限があり、エンジニアのような中長期のプロジェクトに参加することを目的とする職種には合わなかったというのも原因として大きい。
自分は、いわゆる一般的なアルバイトというものを経験したことがない。大学のころに塾講師やエンジニアのアルバイトをしていたことはあったが、カフェやコンビニのような接客業はしたことがない。日本でも経験がないのに、いわんや未知の土地で英語で接客をするのはなおのことハードルが高く、その上接客、というか人と話すということ自体が苦手であまりやりたいと思っていなかったこともあり、はじめから選択肢に入っていなかった。それに、そうした仕事を見つけるにはレジュメ配りというものが現地では一般的らしく、いわゆる営業職とかがやるような売り込みを自分でかけるような形式だ。もちろんそれも経験はないし相当メンタルが強くないとできないと思うので自分にはできないなと思った。まあ接客のほうが語学力は身につくだろうし、自分の殻を破るという意味ではチャレンジして損するものではないとは思ったが、さすがに勇気が出なかった。
そんなこんなで結局仕事は見つからず、それに渡航するまでのしばらくの間は、日本でも仕事をしていなかった。まあニートをやっていたというのが本音ではあるが、建前としては英語の勉強をしていた。実際、レッスンもほぼ毎日やっていた。だから貯金もそこをつきかけていて現地にいる間はなんとかして収入を得なければならなかった。そして結局どうしたかというと、海外からでも完全リモートで働ける業務委託の案件を紹介してもらい、そこで働いていた。ちなみにこれがはじめてのフリーランスだった。
もともと海外でどうやって生活する手段を得るかっていうのが目的だったのに、ただ海外に在住しているってだけで別に現地の人と交流しなくても生活できるし実際そのような生活になってしまっていたから、いったい何のためにビザまで取って準備してここに来たんだろうなという気持ちしかなかった。しかも、それでも海外での生活が楽しければまあいいのだが、正直言ってめちゃくちゃつらかった。何がつらかったかに関してはいずれ記事で書こうと思っていたが、結局めんどくさくて未だに書けていないので軽くここで触れておくと、シドニーに住んでいたのだが、賃貸がめちゃくちゃ高く、とても一人暮らしはできないので、基本的にはシェアハウスになる。しかしシェアハウスも実はしたことがないのだ。つまり海外で生活することも、シェアハウスをすることも未経験だったため、いろいろと慣れなかった。
自炊はしないのだが、日本のように出来合いのものが充実していないため、食にも苦労した。一応、冷凍食品などはあるが、正直言ってまずかった。特に米がびっくりするほどまずい。今では日本でも円安・物価高となり食料品が高いなと感じるようになってきたが、オーストラリアのほうが高い。まあそもそも通貨が違うし得られる一般的な収入も違うので比較はできないのだが、(日本のよりも美味しくない)サンドイッチが A$8 とかしていた記憶がある。シリアルのコスパがいいことに途中で気づき、後半はシリアルばかり食べていた。
現地で働いて豪ドルで稼いでいればまだしも、リモートで日本円で稼いでオーストラリアの物価で生活していた上に貯金もなくなっていたので金銭面でもつらかった。まあ報酬が最初に支払われたのは働き始めてから 2 ヶ月後、そしてそのころにはもう帰国していたので、単純に貯金額が十分ではなかっただけで物価が高いとかはただの準備不足ではあるのだが。
まあそんなことがあって、人生初の海外生活は、自分が想像していたものとはかけ離れており、(勝手に期待を抱いて勝手に)幻滅してしまった。それに、改めて思い返すと、そもそも自分って本当に海外で生活したいのか? という疑問も生まれ始めてきた。海外で生活したいと思っていたのは、日本の災害リスク(巨大地震や津波)に対する懸念や日本の今後の経済など鑑みたときに、ずっと海外ではなくとも海外で生活できるという選択肢も持っておくことで最悪いつでも海外に逃げられるという安心感を得たかった。つまり、海外で華やかな生活をしたいとか現地の人とワイワイ盛り上がりたいとかいうポジティブな理由というよりは、そもそも後ろ向きな理由だったこともあり、それほど海外に対する憧れというものがあるわけではないなということに気づいてしまった。
それにより、海外で生活するという夢というか目標を失ってしまった。帰国したのは去年の 10 月末で、そこから今年の 2 月くらいまでは定期的にレッスンも今までの流れで続けていたのだが、3 月に入ったあたりから、海外で生活したいわけでもないのになんで英会話レッスンをやっているんだっけ? という気持ちになりはじめ、レッスンが続かなくなっていってしまったというのが理由として大きいのではないかなと思う。
怠惰ゆえの心理的負担
もう一つ理由を挙げるとすれば、スケジュールを入れてその時間帯にあわせて自分の生活を調整しなければならないという心理的負担だ。今現在、転職活動中で仕事をしていない。となると基本的にはいつ寝ていつ起きても問題ない。仕事のミーティングとかがあるならまあ仕事として合わせなきゃいけないという、金(正確には生活)のために納得せざるを得ない部分はあるものの、オンライン英会話は、一応自己研鑽ではあるが趣味や自主性による活動の範囲内であるから、それに時間を合わせるというのが、なんとなく自分にあっていないと感じることが今までも多々あった。
昔から自分は規律正しく行動・生活するというのが苦手で、面白い映画や動画があったら、たとえ寝る時間になっても本当にどうしようもなく眠くなるまでそれを見続けてしまうという傾向がある。それに趣味のコーディングもなにかアイデアが閃いたら突発的に実装したいとなることがある。今までもそれで趣味のコーディングに熱中している最中にレッスンの時間が来てしまい中断せざるを得ないという状況が何回かあった。
あとは単純に最近は昼夜逆転になっていていつ眠くなるか・寝てしまうかわからないという状況の中、レッスンのために時間を合わせてがんばって起き続けたり眠いのに無理に起きたりする心理的ストレスが大きいからレッスンを入れるのを控えていたというのもある。まあ端的に言えばだらしないのである。だらしないから、あらかじめ自分で決めた時間であってもその日のその瞬間になると別のことをやりたいとか寝ていたいとかそういうふうになってしまい、それでも一度入れた予定を破るというのはしたくないから参加はする、それが心理的に負担に感じていた節は正直ある。
今後も続ける意義
それでも今までは海外に行くためにある程度の英語力を身につけるという目的があったし、なにより気心のしれた先生と話すのは純粋に楽しかった。もともと人間関係というものが苦手であまり人と交流することは普段ない。それに渡航する前は特に仕事をしていない期間があり人間関係が皆無だったので、レッスンで先生と話すことが唯一の人とのコミュニケーションだった。
実際には今現在も無職の状態ではあるからその状況は一緒なのだが、帰国してからは友人と直接会っておしゃべりをする機会がわりと増えてきた。それに、前に働いていた会社ではチームの雰囲気もよかったので、出社して交流をしたり飲み会に参加したりすることもあった。これから転職活動をしてまた仕事を再開することにもなるので最低限の人付き合いは生まれることになるだろう。
そうなってくると、果たして今後も英会話レッスンをすることに、どれだけのメリットがあるのだろうなと考えてしまった。繰り返すが、お気に入りの先生としゃべるのは楽しい。それに英語の勉強にもなるし、違う国で生きているので文化や生活様式、考え方も異なり、それを知ることは刺激的でためになる。
でも、海外生活が目的ではなくなったことで英語をしゃべれるようになるメリットが相対的に減ってきているし、なによりレッスン料が高い。年間契約をしているので普段あまり意識することはないのだが、割引が半額効いていても 20 万円以上する。最近は円安だから次の支払いではさらに高くなっているかもしれないし、この割引がいつまで続くのかわからない。一番最初にブラックフライデーの期間に支払った割引がそのまま翌年度以降もなぜか効いているだけで、それが今後も保証されているわけではない。
とはいえ英語が話せるようになること自体は今後の人生に確実にプラスには働く2し先生と話をするのは単純に楽しいので、また久しぶりにレッスンを再開しようかなと思っていたら、お気に入りの先生が軒並み予約できなくなっていた。別に先生は固定ではないので他に予約の取れる先生を選べばレッスンをすることは当然できるのだが、昔ほどオンライン英会話を続けるモチベーションがないのでお気に入りの先生と会話ができないのであれば、再開しなくてもいいかなという気持ちになってしまった。
先述した通り、英会話は年額払いで、ブラックフライデー期間に支払いをして以降、自動更新しているので、次の支払いは約 3 ヶ月後となる。このままレッスンを再開することもなければ、高い授業料を支払う意味もない、というかそうじゃなくても現在金銭的に問題を抱えていて支払う余裕がないので、解約することになると思う。そうなったら今まで仲良かった先生とももう話すこともできなくなってしまうのかと思うと、なんか悲しいなという気持ちになった。
別の問題
ちなみに話はまったく変わるが、この記事を書いている間に電話が来た。納税課からだった。今年度分の住民税の納期が過ぎている件に関する催促の電話だった。この件に関しても書きたいことはいろいろあるのだが、これを書き始めると長くなるし本題とはそれるので気が向いたらまた別の記事にしようと思う。
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